数理法務概論 - Analytical Methods for Lawyers

久しぶりに刺激的な書籍に出会いました。 

「数理法務概論」はアメリカのロースクール等で使用されているテキストの翻訳で、経済学、ファイナンス、会計、統計等の基礎が説明されています。難解そうなタイトルではありますが、本文は多数の事例を挙げながら丁寧に説明されていますので、通読することで法律家として必要な分析手法を学ぶことができます。翻訳ではありながら平易に書き下されていて非常に読みやすく、驚きました。

弁護士は、結論に影響を及ぼすあらゆる事態を想定して事件方針をクライアントに提示する必要があります。もっとも、その方針を決定する際には直感的な要素も含まれていますので、これを経済学的観点から裏打ちするためには本書で論じられている知識が不可欠と考えます。

 

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【目次】

第1章 決定分析

第2章 ゲームと情報

第3章 契約

第4章 会計

第5章 ファイナンス

第6章 ミクロ経済学

第7章 法の経済分析

第8章 統計分析

第9章 多変数統計